通常、自分で音楽を一から作って人(例えばオーディションとか)に聞いてもらおうと思ったら作詞→作曲→編曲→演奏→録音の全てを行わなければなりませんから、手間も時間も人手も技術もお金もかかります。DTMとはコンピューターを導入することによってそれらの作業を人間一人とパソコン一台と音源(いわゆるシンセサイザー)一台から可能にすることです。ですから"DTM"はDesk Top Music(=机の上で音楽)の略から来ています。
DTMを語る際にMIDIの話抜きには考えられません。MIDIとは
"Musical Instruments Digital Interface"の略語で、シンセサイザーの演奏情報を送受信するインターフェースです。これはオーディケーブルのように音を送るのではなく、あくまで演奏情報を送るためのインターフェースであり、たとえば「ドとミとソの鍵盤を強さ127で弾け」といったふうにシンセサイザーなどの機器に対する操作がMIDI信号としてインターフェースに流れます。これを一歩進めて、パソコン(シーケンサー)からこの信号を出せるようにすれば自動演奏も可能となります。
さらにこの機器はシンセなどの楽器演奏に限らず、ミキサーやレコーダなどの運用にも対応します。よってMIDIを使うことによってひとつのパソコンから多数の音楽機材に指令を送って同期を取ることもできますので、たった一人でスタジオのような作業も行えるのです。世界標準規格であるMIDIに対応する音楽器材は世界の楽器メーカー各社から多数発売されていますので、まさにワールドワイド、無限の拡張が可能であり、スタジオなどのプロユースから家庭での趣味のレベルまで広く応用が可能です。DTMはMIDIを利用した目的のうちの一つにしか過ぎません。
から構成されています。 .1はMIDIデータを作成したり(シーケンスソフト)再生したり(プレイヤーソフト)するためのもので、とりあえず必要最低限の機能を持つものが同梱されているはずです。 .2は先ほど述べたMIDI信号をパソコンから音源に送ってやるためのインターフェースで、昔はISAバスに増設するパソコン用MIDIインターフェースが入っていたのですが、音源が一台であればUSBやシリアルポート接続の方が手軽で安価なので、今ではほとんどがUSBやRS232C用のケーブルになっています。 .3の音源はいわゆる汎用シンセサイザーというもので、ピアノやギターなどの楽器が一通り網羅されておりアンサンブル演奏でその威力を発揮できるような作りになっています。
「おおこれでいろんな音色で演奏できるんだからこれがあれば完璧じゃないか!」と考えるのはまだ早いですよ。マルチティンバー音源なので当然いろんな楽器を何種類も同時に合奏させることは出来ますが、しょせんは本物をまねて音を出すシンセサイザーに過ぎないということを忘れてはいけません。聴けば本物との差は歴然ですし、仮にたまたまうまく出来たとしてもある程度分かる人には分かります。技術の進歩でかなり良くなってきているとはいえ、本物の楽器とシンセの間の川は暗くて深いのです…。ただし手軽に音楽を作るには最高のツールといえるでしょう。
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