新作映画の劇場公開前日であることが多い金曜日は新聞広告にもたくさんの新作映画の広告で賑わいますが、自分のいつも通っている映画館はあるかな…と公開予定劇場一覧を調べるときに目に止まるのが
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| Dolbyデジタル | dts | THX |
などのマーク。DOLBY NR などで良く目にする Dolby 研究所のロゴが入っているので何か音響関係のマークなんだな…と推測が付きますが、広告にはその詳細が載っていることはありません。
業務用の映写用フィルムを手にとって見たことのある方は少ないと思いますが、基本は通常の写真用 35mm フィルムといっしょで、連続したコマが焼き付けられてそれが 1 秒あたり 24 コマのペースで送られて映写されます。この画面部分の横に 2 本のギザギザがあり、ここからステレオ2チャンネル分の音声データをアナログとして光学的に(つまり光の情報として)読み取られてステレオ音声として再生されるのが基本でした。つまり昔の映画は2チャンネルのステレオでした。しかし2チャンネルでは音場を再現するのには役不足なので、現在劇場で上映される映画のほとんどは4チャンネル以上の音声を持つ「サラウンド(立体音声)」となっています。
これらは映画館におけるマルチチャンネルステレオの記録方式の規格です。Dolby 以外にもdtsや SONY でも同様の劇場映画用マルチチャンネル記録方式が発表されています。
ドルビーサラウンドは、Dolby研究所が開発した4チャンネルの立体音声でセンター・右・左・リアで構成されています。センターには台詞、左右はサウンドトラックとエフェクト、リアはエフェクトが割り当てられています。ドルビーSRはドルビーサラウンドの音域をを広くして音質の向上を図ったものです。記録はアナログ方式で、通常の35ミリフィルム光学右・左チャンネルにセンター・リア音声をエンコードして織り込み記録されています。劇場がドルビーに対応していない場合は使われないチャンネルは打ち消し合い、モノラル及びステレオ2チャンネルで出力されます。劇場がドルビー対応の場合は、光学右・左チャンネルからセンター・リア音声を取り出し4チャンネル再生するように設計されています。
最大 5.1 チャンネルのマルチチャンネル音声を 35 ミリフィルムのスプロケットホール(フィルムの両端の穴)の間に圧縮してデジタル記録する信号フォーマットのことです。5.1 チャンネルという表記は5チャンネルの通常音声のトラックと1チャンネルのサブウーハー用の低域信号が含まれているということを意味します。対応劇場では当然最大 5.1 マルチチャンネルを楽しめるようになっていますが、家庭で楽しむためにはチャンネル分だけのスピーカーを用意して定められた位置にスピーカーを配置しなければなりません。デッキ側では現在発売中の DVD プレイヤーは全て対応しており、LDではここ 3 ~ 4 年の間に発売されたパイオニア製プレイヤーが対応しています(アナログR音声領域を使って再現するようです)。
dts は Digital Theater Systems の頭文字を取ったもので、Dolby デジタル同様マルチチャンネル音声圧縮の技術で 5.1 チャンネルのモードのみサポートしています。Dolby デジタルと大きく違う点は Dolby デジタルの音声圧縮データがフィルムのサウンドトラックに記録されるのに対し、dts は CD-ROM などの外部メディアにデータを持ち、フィルムと同期させて音声を出す点にあります。この方式がもたらすメリットは圧縮率が少なくすむので音質面で有利であること、そして各国の吹き替え版を用意する際にフィルムはそのままで CD-ROM のみを取り替えるだけで対応できる点です。
これは dts や Dolby デジタルのようなマルチトラック音声信号の規格ではなく、音響も含めた映画館設備全体の規格です。音響面では外部からの雑音・空調の作動音・劇場内の残響音が基準以下であることや、視覚面では座席からの視野角度の基準・スクリーンに対する映写機の位置などがあります。THX の掲げる認定基準を満たすように劇場の設計と施工を行い、ルーカス・フィルムの検査を経て、THX シアターに認定されます。 認定後も定期的に検査をいれなければならず、かなりの維持費を必要としますので日本ではワーナーマイカルシネマズなど、ごく一部のみでしか THX 劇場を体験できません。まだまだ日本での普及率は少ないですがアメリカでは標準型になりつつあり日本でも近年 THX シアターが増えてくると思われます。
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←Dolby Digital 記録部(スプロケット隙間のざらざらした部分)
←通常のStereo Analog音声、またはドルビーサラウンド/ドルビーSR |
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