Synthogy Ivory (3)

Synthogy Ivory のまとめです。でもこれからも悪戦苦闘は続くと思いますけど、その話はまたそのときに!

しばらく使ってみて

インストール

 インストールするデータ量は 41 GB。メガじゃないですよギガ。DVD 10 枚組をすべてインストールするのに2時間かかりました。部屋の掃除でもしながらインストールしましょう。

 実は私がインストールしたとき、ディスク9枚目でフリーズし(Ivory のせいではない)泣きそうになりましたが、再起動後再開するとちゃんと9枚目から始める旨のガイダンスが現れました。よかった…

 インストール終了後にアクティベーション(認証)があるのですが、はたして Windows XP のようにマシンの構成とか見ているのでしょうか。

とにかく設定できる項目が多い

 41GB というとんでもないサンプル容量もすごいのですが、設定できる項目数もすごいです。Ivory は3つの設定画面があり、音色に関する設定を行う"Main"、音響効果の設定を行う"Effect"、キータッチに関する設定を行う"Velocity"の構成になっています。

Main
Ivory の Main 画面
Keyset
ピアノを選択します。楽器としては Bosendorfer 290 Imperial Grand、German Steinway model D nine-foot concert grand、Yamaha C7 grand の中から選びます。さらに PC の性能に応じてサンプルの段階数を選ぶことが出来ます。
 Bosendorfer は1オクターブ音域が広い 97 鍵バージョンも選べますが、果たしてそれを使う用途があるのでしょうか…。
Release Sample
鍵盤から指を離した瞬間に、ダンパーが弦をミュートする音を追加する機能について設定します。リリース音は複数のベロシティとリリースタイムごとに収録され、再生エンジンが打鍵時のベロシティとリリースタイムに応じて最適なリリースサンプルを再生します。
Soft Pedal Samples
MIDI Controller 67 にアサインされたペダルで、複数段階のベロシティで収録されたソフトペダル・サンプルに切り替えることができます。しかしうちにある鍵盤 YAMAHA P-80 からはこの信号を出せません…
Stereo Width
ステレオの広がりを、モノセンターの 0% から 100% の間で調整します。
Synth Layer
ピアノに重ねて再生するシンセ音を選択することができます。フュージョン系のポップスでは便利な機能ですが、私はあまり…
Release
エンベロープを調整して、音色の減衰を長くしたり、短くすることができます。
Key Noise
ピアノの鍵盤・ハンマーの動作音のバランスを調整します。
Timbre
ピアノ音色の明るさについて。ダイナミック・レベルに応じて自動的にパラメーターが変化するなど、ピアノに最適化されたローパスフィルターを使って調整します。
Dynamic Range
ピアノ再生音のダイナミックレンジを調整します。
Sustain Resonance
ダンパーペダルを踏んだ時に起こる、グランドピアノの弦と共鳴板による共鳴音をモデリングした DSP 処理により、複数の鍵盤間の共鳴現象を再現するかどうかについて。
Stereo Perspective
Ivory のステレオ音像の方向を選択します。Performer を選ぶと演奏者から聴いた音像となり、低音が左寄りになります。Audience を選ぶと聴衆から聴いた音像となり、低音が右寄りになります。
Effect
Ivory の Effect 画面

 解る人が見ればだいたい解るオーソドックスな構成だと思います。イコライザー、アンビエンス(リバーブ)、コーラスに関するエフェクトの設定が出来ます。コンサートホールやライブハウス、録音スタジオなどのシチュエーションを模したプリセットも用意されています。

Velocity
Ivory の Main 画面

 Ivory がピアノ鍵盤による演奏を念頭に置いた作りになっているのが解るのが、相当細かい設定が行えるベロシティ関連の設定画面です。鍵盤を押す強さに対する Ivory の振る舞いの設定を行います。

 演奏するキーボードはピアノ鍵盤を模したいわゆるウェイト鍵盤を使うのが理想的ですが、使うキーボードはウェイトがなくタッチの軽いアナログシンセの鍵盤かもしれませんし、鍵盤以外の演奏方法(リードシンセやギターシンセ等)を採るかもしれません。まぁそんなことは変態に近いですが(笑)。

 同じピアノ鍵盤であってもメーカーや機種によってタッチが違ってくるので、それらに対応したタッチの追い込みが出来ると便利です。たとえばヤマハ鍵盤の叩く強さに対するベロシティは対数特性みたいになっていて、ベロシティ最大値 127 が出せません。逆にローランド鍵盤はタッチが軽すぎて、弱いピアニッシモの音が出しにくい等々。他にも慣れない他のピアノで演奏することを想定した練習をしたい場合に、タッチをわざと軽くしたり重くしたりして自分を慣れさせる訓練に使ったりとか。

Arc Type
下記 "Hardness" 調整時のベロシティ反応カーブの形状選びます。カーブの大きさを選べるだけでなく、強打した時の変化を強調する Upper Bias や、ロックバンドなどで常にフォルテ音で演奏したい時に便利な Power といったカーブも選べます。
Hardness
ベロシティ反応カーブの大きさを調整します。プラス方向につまみを回すと、打鍵が弱い時のベロシティ感度が大きくなります。マイナス方向に回すと、打鍵が強い時の音量変化の感度が大きくなります。
Min/Max Velocity
MIDI キーボードより受信するベロシティ値の範囲を調整します。

 他にも、実際に鍵盤を最弱…最強の強さで押して自動設定することも出来ます。が、あまり望み通りになりませんね…

さいごに

 メーカが理想的とする PC のスペック(Pentium4 2GHz と 2GB メモリー)を満たしていない Pentium4 2.4GHz と 1.5GB メモリー、そしてオマケ同然の Roland SD-90 のオーディオ出力で使っていますが、レイテンシー(音の遅延)や音切れもほとんど起こらずに快適に使えています。これにはやはり 41 GB のピアノサンプルデータを格納する専用のハードディスクを用意したのと、他の VSTi 音源を同時に使っていないということが大きいのだと思います。

 あと昔からデジタルピアノの悩みの種だった、長7度(メジャーセブン)展開形和音のうねりの問題。96KHz のサンプリングの力業でちょっとは良くなっているとはいえ、なかなか根本的には解決されないようですね。現在の PCM 方式のデジタルピアノの限界を見てしまったな~。とはいえ、やはりこの Ivory のデジタルピアノの音はゴージャスで美しいことには変わりないので、使い続けていけると思います。


--
March 28, 2006 Comments (0) Trackback (0)
コメントする
(必須)
(必須)

  • 投稿ボタンは一度だけ押してください。
  • コメントスパム対策のためにやむなく検閲を設けています。サイト管理人がスパムでないことを確認の後にサイト上に反映させるため、コメントが表示されるようになるまで約一日程度お待ちください。
  • 投稿ボタンを押して反応が無くとも、「しばらくじっと我慢の子」でお願いします。